暑い日が続いています。
暑さの質が昔と変わった感じがしますね。やっぱり。
亜熱帯気候とかじゃないですか?今の日本。
熱中症に充分、気をつけないといけませんね。
昔の夏の暑さの感覚ではダメ!
さて、司法書士になる(登録する)と強制的に送付されてくる
雑誌「月報 司法書士」7月号に、いい記事がありました。
東大の教授の方が書いた「ついつい してしまいがちなこと」という巻頭言です。
東大教授と聞いただけで、難しい話しなんじゃないかと身構えてしまいますが、
読んでみたら非常にわかりやすい話しでした。
本当に頭のいい人は、相手のレベルに応じてわかりやすく
内容を伝えることができるようです。
話しの中身は、地下鉄の案内板に「ラッチ」という聞きなれない言葉があり、
それは「改札」のことなのだが、一般人にわかりえない専門用語を
普通に使って案内しているのは、相手のことをきちんと考えていない、
といったことでした。
司法書士も、専門用語である
「登記識別情報」を「シキジョー」と顧客にいっても、相手は
「色情」だと思う、とか
「金銭消費貸借」を「キンショー」
「短期賃貸借(たんきちんたいしゃく)」の短縮形は「……」
といった具合に、専門用語を使っても相手には伝わらない場合が
ありますよ、と。
また、「法律でこうなっている、仕方がない」という考え方より、
法的知識にとらわれないで当事者の立場で物事を考えたりすることが
重要である、とのことでした。
法律家と呼ばれる仕事の人は、○○法の○○条で規定されています、
といった物言いの方が非常に多いのは確かです。
(職業病に近いかも…)
司法書士の身内の会において話し合いをすると、
(司法書士だけで話しをすると)
基本的に一般論は置いていかれ、規定上こうなっているんだ、
会則第○条ではこうなっています、
といった人の意見の方が大勢を占めていきます。
いろんな会に出るとわかりますが、タイプ的に
条文や規定を最優先する考え方の人と、なるべく一般論、常識的に考える人
の2パターンに分かれます。
(激論が交わされる場合は、この両者によることが多いです)
議論した場合、説得力ある意見は、やはり「規定上こうなっています」
と言える意見です。
そして、その規定について細かすぎる意見をいう方が、司法書士には特別
多いように思います。
今回の巻頭言を読んで、対依頼者、対相談者に対しては、
規定上ウンヌンよりも、なるべく当事者(依頼者)の立場で
考えてみることが大事だなぁ、と気づかされました。